様々な企業のシンボルマークから始まり、各種団体から個人まで、様々な人々がロゴマークを使用しています。日常の様々な場面で目にするロゴですが、簡単に作ることができるものではありません。いい加減に作ってしまえば、意味のないものとなってしまうでしょう。
ロゴマークを作成するためには、ロゴマークの作り方を知り、ロゴマーク作成のうえで大切なことを知ることが必要です。
ロゴマークとは、そのロゴマークを掲げる個人や団体の顔となるべき存在です。基本的にロゴマークのデザインには、掲げるものの理念やメッセージを込めて作ってあるもので、ホームページの表紙に飾られることもあれば、新聞や広告、時にはテレビコマーシャルで流されることもあるでしょう。
多種多様な場面で消費者の目に入るもので、掲げる企業や個人のブランドイメージを高めるために使用されることも多いです。ロゴがブランドのイメージを定着させるとともに、飛躍させるためにも役立ちます。そのため、ロゴマークはいい加減に作ってはいけません。
見た人に伝えたいメッセージがしっかりと伝わるデザインにすることが重要です。
ロゴマークを作成する際には、いきなりデザインを考えるということはしてはいけません。いきなりデザインを考えだすと、思い付きのデザインとなり、ロゴマークで伝えたいことが伝わるデザインとならないでしょう。ロゴマークを作成するのならば、まずはロゴマークをだれに見せたいのか、というターゲットを定める必要があります。
ターゲットとは、商品の消費者がだれかということです。次いで、ロゴマークのコンセプトを定めることも必要となります。ロゴのデザインにどのような意味を持たせるのかを、あらかじめ考えなければ、具体的なデザインを考えることが難しくなるでしょう。
何となくカッコイイといったイメージでデザインをしてしまうと、伝えたいことが伝わりません。ロゴマークのコンセプトを考える際には、ロゴマークの形やフォントに意味を持たせるとともに、未来を見据えたものであることが重要です。
1年後、さらには10年後にどのようになりたいかを考えると、コンセプトも定め易くなります。
ロゴマークのターゲットやコンセプトが決まったならば、次はロゴマークのテイストを決めます。テイストを定める方法は、主に3つです。ひとつが最もオーソドックスな方法で、ターゲットからテイストを書き出す方法です。
定めたターゲットから連想されるキーワードをいくつも出していきます。出てきたキーワードを組み合わせて、テイストを決めます。ふたつ目が連想を活用する方法です。企業名や商品名などから連想できるキーワードをいくつも出します。
三つ目が置き換える方法です。もし、○○だったらといった置き換えによって、テイストを決めていく方法ですが、連想よりも考えが飛躍するので、独創的なデザインとなることが特徴です。ただし、考えが飛躍するので独創的で面白いデザインになる一方で、うまく伝えたいことととデザインをマッチさせなければ意味の分からないデザインとなりかねません。
初心者には難しい方法ともいえるでしょう。
ロゴマークのテイストが決まったならば、いよいよ具体的なデザインを描いていきます。まずは、手書きでラフスケッチのアイデアをいくつも出していきます。テイストで出したキーワードから思いつく限りのラフスケッチを描きます。
はじめから完成品を出そうと考えると行き詰まってしまうので、アイデアを形にするためにどんどん書き出していくようにすることがポイントです。書き出すことで、イメージが固まっていくこともあるでしょう。アイデアを書き出した中で、よいと思えた候補をいくつか選び、より形を整えていきます。
手書きでのラフスケッチから良いと思えるデザインが決まったならば、最終的な清書に移行します。手書きで清書を行っても構いません。パソコンに画像を取り込んだならば、線を整え、色を調整し、各文字やマークのバランスを調整して完成です。
文字のフォントや色などを変更して、最も伝わりやすいデザインを採用します。
ロゴマーク作成には、しっかりとした手順がありますが、必ずしもこの手順を守らなければならないということではありません。しかし、やってはいけないことはあります。それが、最初からパソコンの前に座ってデザインを考え出すことです。
パソコンを使用すれば、円も曲線も、図形であってもきれいに描くことができ、すぐに良いデザインができると考える人はいますが、そのようなことはありません。明確なイメージを固める作業をしていないため、何となくデザインを考えては消しての繰り返しになる可能性が大いにあります。
最悪、デザインがまとまらずに、ロゴマークを完成させずに投げだすといった結果になりかねません。手間がかかったとしても、アイデアをだす作業を短縮することは避けましょう。これを怠り、はじめからパソコンでデザインを描くなどといったことをおこなえば、却って時間をくうことが多いです。
仮にデザインが完成したとしても、納得のいかないものになる可能性もあります。
ロゴマークを作成する際に大切なことはいくつかありますが、そのひとつが独自性があるデザインを作るということです。大企業のシンボルマークを意識して、似通ったものにすれば、目立たせることはできるでしょう。また、流行のデザインや色を採用すれば、人の目につき、人気が出る可能性もあります。
しかし、これらは一時的な人気でしかない可能性が高いほか、自社製品であることをアピールすることにつながりません。独自性のあるデザインを考えることができれば、一時的な流行に左右されることなく、長い期間アピールし続けることが可能です。
模倣される可能性はありますが、完成度が高いデザインであれば、一線を画したデザインとして人の印象に残るでしょう。
モノクロでも認識できるデザインにするということも、ロゴマーク作成で大切なことのひとつです。美しく目立つロゴマークにするためには、色を多用するべきだと考える人もいますが、そのようなことはありません。色を多用しすぎると、ごちゃごちゃとして判別しにくいデザインとなってしまいます。
また、ロゴマークは様々な場所で使用されます。色を多用しすぎると、新聞広告などモノクロ印刷の際には美しいデザインにならないでしょう。色を使うにしても、3色程度にとどめ、モノクロでも色の違いとデザインがわかるものにすることが重要です。
ロゴマークのデザインを作成する際には、縮小拡大してもわかりやすいデザインであるということが大切です。
ロゴマークを使用する場面は、雑誌や広告、看板、テレビコマーシャルなど大きさもタイミングも、ロゴマークを見せることができる時間も様々です。どのような場面であっても、伝わりやすいようにデザインにすることが必要となります。
小さくてロゴマークのデザインがつぶれてしまうようなこと、短時間ではロゴマークの意味が分からないようなことは避けるためにも、シンプルでわかりやすいデザインが必要です。
ロゴマークは、企業などの顔になり非常に重要です。ターゲットやテイストにコンセプトを決めてから、地道にアイデアを絞り出して考えていくもので、いきなりパソコンで完成させようなどと考えると失敗することが多いでしょう。
ロゴマークを意味あるものにするためには、独自性があり、モノクロ印刷や拡大縮小してもわかるデザインにすることが大切です。
ロゴマーク作成のポイントをつかみ、魅力的なロゴマークを作成してください。